2025年11月28日
11月|質感が物語る、邸宅の本質。

秋も深まり、光の角度が低くなる季節。
この時期の外構では、素材の陰影や表情が際立ち、“質感そのもの”が空間を語り始めます。
特に富裕層邸宅において、外構に使用する素材は単なる「機能材」ではなく、
住まいの美意識を体現する“構成要素”として選ばれるべき存在です。
ここでは、石材・左官・タイルといった外構素材の選定に込められた“設計美”と、
東京都・埼玉エリアの邸宅外構で意識したいポイントをご紹介します。
邸宅外構における「素材選定の美学」
1.天然石|時を重ねて美しくなる素材


乱形石、御影石、砂岩など、天然石には唯一無二の表情と重厚感があります。
雨に濡れたときの艶や、夜間に浮かび上がる陰影は、天然素材ならではの魅力。
年月とともに風合いが増していく“経年変化”を楽しめる素材として、多くの邸宅で選ばれています。
・アプローチやテラスに乱形石を用い、足元に豊かな陰影をつくる
・玄関まわりに御影石を配し、邸宅の格をさりげなく演出する
・坪庭や水鉢まわりに表情のある石を組み合わせ、静かな佇まいを構成する
2.左官仕上げ|空間に柔らかさと品格を

土・砂・石灰を調合した伝統的な左官は、唯一無二の風合いと手仕事の温度感を与えます。
割肌、刷毛引き、掻き落としなど、仕上げの表情に“設計者の思想”が宿るのが左官の魅力です。
・門袖壁や塀を左官で仕上げ、邸宅全体の世界観を統一
・照明の当たり方を計算し、夜間に陰影が浮かぶテクスチャーを選ぶ
・石材やタイルとの組み合わせで、素材同士のコントラストを楽しむ
3.タイル|機能と意匠を両立する構成材

滑りにくさや耐久性といった機能を担保しつつ、デザイン性も高いタイル。
目地の取り方・色・サイズ感によって、空間全体の印象が大きく変わります。
・大判タイルで、ファサードにゆったりとしたスケール感を演出
・外壁や室内フロアとの素材・色調を揃え、内外をシームレスにつなぐ
・雨の日や冬場も配慮した「滑りにくい仕上げ」を選び、安全性も確保する
4.素材と光の相性を読む設計

素材の選定において重要なのが、“光との相性”。
日中の自然光と、夜間の照明を受けた際の陰影・艶・色の変化まで見据えた設計は、
昼夜問わず完成された佇まいを演出します。
・シンボルツリーのライトアップで、石や左官壁に柔らかな陰影を落とす
・タイルの艶やテクスチャーを活かす照明位置・角度を計画する
・秋冬の低い光の角度も踏まえ、季節ごとの見え方をデザインする
素材は沈黙しながら、住まいの質を語る。

「ただ高価な素材」ではなく、「空間にふさわしい素材」を選ぶこと。
それこそが、富裕層邸宅にふさわしい外構設計の本質です。
質感にこだわることで、見るたびに発見があり、触れるたびに喜びがある――。
そんな外構空間は、住まいの価値そのものを静かに高めていきます。
秋の柔らかな光が、選び抜かれた素材の陰影をやさしく浮かび上がらせる。
その一瞬一瞬が、邸宅という舞台の「完成度」を物語ります。
素材選定・外構デザインのご相談は【堀切庭苑】へ
当苑では、素材の特性・経年変化・光との関係性を踏まえた外構設計をご提案しています。
- 天然石・左官・タイルを用いた邸宅外構の施工実績多数
- 建築デザイン・植栽との相性まで見越した素材構成
- ご希望に応じたサンプル提示・素材比較のご提案も対応可能
「見えないところに、上質を宿す」。
そんな設計思想をお持ちの皆様へ、
東京都・埼玉エリアの邸宅にふさわしい外構素材と、その活かし方をご提案いたします。
季節の外構コラム一覧
素材選定の視点とあわせて、
季節ごとのテーマから外構・エクステリアを見直していただけるコラムもご用意しています。

